はじめに、初見の感想
強すぎたら禁止カードが出てしまう。
しかしモダンホライゾンとうたったからには強いカードを収録せねばならない。
コレクターブースターにいたっては末端価格5万とかなので禁止カードが出るのは非常に痛い。
そんなギリギリを攻めたエキスパンション、モダンホライゾン2のカード雑感です。
ウルザの物語
なんといってもまずはこれでしょう。ウルザの物語ことウルザズサーガ!
名前からして、もう強盗犯が強盗しましたって自首してるようなもんですね。
MTG有名プレイヤーのサム・ブラックはモダホラ2のデザインの短期consultation position(デザインに関する相談役?)にいました。その彼の上の発言がこれです。
翻訳すると、「私の記憶が正しければ、ウルザズ・サーガの現在のテキストが提示されたとき、私は “それでいいんじゃないか “というような返事をしたと思います。しかし、「これはやりすぎだ」と瞬時に判断できなかったことが悔やまれます。そうすべきだったのです。」
明らかな調整すり抜けですねw
1章では「無色マナを出す能力を得る」なので、2章、3章でもマナは出せます。
3章に関しては0か1のマナコストを持つアーティファクトをサーチできます(アーティファクト・土地はマナコストが無いため持ってこれない)
持ってくるものを列挙するだけでも大変ですが、ヴィンテージならブラックロータスや各種モックス、EDHではマナクリプトに太陽の指輪、相手の対策カードである真鍮の針や墓地対策カード、コンボパーツである歩行バリスタ(すぐに墓地に落ちますが)モダンではハンマー等の装備品を持ってくるのにも使われているそうですね。後述するエスパーの歩哨も持ってこれるのでそのまま妨害兼ドロソクリーチャーにも繋がるという。。
今後も確実にサーチできるパーツは増えていきますし、やりすぎた場合は禁止になるフォーマットも出てくる可能性はあります。
皆さん4枚そろえましょう(狂信者)
敏捷なこそ泥、ラガバン
もうこれ書いてる時点で方々で暴れまわってると噂のラガバン。
レガシーではいつ、ラガBANになるかわからず4枚買うのが踏み切れないというプレイヤーも。
サバンナライオンにこれでもかと能力が付いているのですが大方、赤の1マナのマナクリであり、カードアドバンテージまでもってくるすごい奴。マジで死儀礼のシャーマンに匹敵するカードだと思います。
敵対工作員登場以降、デッキトップに積むサーチは安全なタイミングであればインスタントタイミングにこだわらず早めに使った方が良いという新たな定石に待ったをかける一枚。
「フェッチ切ってバンチューでデッキ積んでおきますねエンドー」とか言おうものなら疾駆で飛んできてトップに積んだマナクリプトや太陽の指輪をパクられかねません。
そういう意味でマナファクト経由のコンボブッパに減速の可能性があるのは良いと思います。
アニマーとしては1ターン目のマナクリ、アニマー出た後は疾駆で一応毎ターンカウンターを乗せられますし、疾駆コストも軽くできますのでマナクリ兼速攻のアド稼ぎクリーチャーというマスターピース的な立ち位置になります。
赤いマナの出るラノエルくれよ!敵対色の黒にいるのに有効色の赤にいないのおかしいだろ!って叫んでたんですが、下賤の教主が出てきて、そうじゃない!とアニマー使いとして憤ってたのですが、ラガバンで昇天です。対戦ありがとうございました。
エスパーの歩哨
白にもいい加減ドローソースを与えないとEDHではやっていけないよキャンペーンの申し子。
リスティックの研究のような能力付ですがこいつのパワーで妨害するコストが変わります。
リスティックの研究より2マナも軽いので(その代わり最初の呪文だけ)EDHでは1ターン目に出てきたらそれなりに引かせてくれることと思います。
何よりも怖いのはこいつ「人間」なんですよね。
人間カンパニーに自然と入るし、サリアの副官で大きくなるし、あらゆるサーチカードに引っ掛かりやすいアーティファクト・クリーチャー。
テキストだけなら強いなーなんですけど、クリーチャータイプがアーティファクトクリーチャーと人間は本当にスレスレだと思います。
リシャーダの荷運び
リシャーダの港の強さってスタンダードにあった時にリアルタイムでタップさせられてた人以外は中々想像しづらいと思うんですけど、結構禁止スレスレだったと思います。
それがクリーチャー化したら強いのかって話ではあるんですが、マーフォークだし非常に可能性を感じます。
少なくともスタンダードにこのカードあったらみんなぶちぎれてると思います。
その点ではモダンなら青版のデスタクみたいなマーフォークデッキできるかもなーという可能性を感じさせてくれる良いカード。
絡みつく鉄線とかモダンホライズン2に入らなくて良かったなーと思いました。
緻密
EDHだと結構クリーチャー呪文って止めづらいんですよ。
激情の後見も否定の力もクリーチャーは消せないですし、なのでどのタイミングだろうと青ければ統率者の着地を妨害しうるという意味ではすごいカードが登場しました。
その分、クリーチャーかPWだけなので当たる範囲は狭くなってますが、どちらも入ってないデッキは限られますし、クロックパーミッションの様なデッキなら対象が無くても相手のエンド前に出てくる3/3飛行は最低限仕事をするかなと思います。
そして何よりオラクルコンボへの抑止力ですよね。
実際のピッチコストからも詰めるデッキは思ったより多くはないと思いますが、オラクル撃つ側は警戒せざるを得ない。
相方見つけた瞬間、その環境を必ず壊しているタッサの神託者というカード自体がデザインミスなので、対策カード印刷するよりタッサの神託者を禁止にした方が早いと思います。
我、タッサの神託者が許されて合同勝利が許されない世界線に存在してしまった不幸。
ダウスィーの虚空歩き
2マナ3/2シャドーという恵まれた体格からの対戦相手限定の完全墓地対策。
ジェロム・レバンナが手芸の世界選手権で優勝したかの様なカード。
相手の強いカードを追放できたらマナコストを払わずプレイして良いってエムラクールでも召し上げでもやりたい放題なんですが大丈夫なんでしょうかそれは。
そのカードのマナコストを好きな色のマナとしてプレイとかではなくマナコストを支払わずにプレイ。
まぁ墓地利用系はこれくらい強力な奴いないとすぐ回りだすからなぁ、まぁいっか、いいか!?
今回の黒は神話からコモンまでまんべんなく強いカードが追加されてて、黒使いが一番モダホラ2を享受してるのではないでしょうか。
忍耐
ピッチコストの神話クリーチャーサイクルの緑。
マナを払って出しても3/3/4瞬速到達でそれなりにボディが強いのが特徴。
肝心のcip能力は墓地対策や一部のデッキをぐるぐるループさせるタイプのデッキ向き。
一応、オラクルコンボ対策2号だが、相手の場の信心の数より墓地の枚数の方が多くないと成立しない。
個人的には残念だった一枚。でも緑って何だったら嬉しかったかなーと想像してもせいぜいランパンだったりするw(1ターン目に撃てるランパンだったらそれはそれで強力だが)
ジアドロン・ディーハダ
足がタコみたいな触手なのってテヴェシュとかもいるけど悪に堕ちたPWの定番なのだろうか。
プロテクションのおかげでみため以上にかなり硬いPWで割と奥義まで現実的。
腐敗カウンターがクリーチャーか、PWではなくパーマネントに乗せられていたらかなり強かった。
PWってスタン目線で見がちなのでこれがモダンで活躍するのかは知らないけど、EDHでもそれなりに場持ちは良さそう。
運命の炎、ユースリ
期待値は攻撃するたび2.5枚ドローで4~6ライフ減って5回表だと手札全ダンプできる謎の全知タイムが始まる。
このターンなので無料でドロースペル唱えて引いたカードも無料で唱えられるので意図的に5回勝つよう狙った構築もありか。
クラークの親指あれば割と達成するのではなかろうかと思っている。
タイマンだとライフ痛そうだけどEDHならほぼ殴り得といって差し支えない強力なドロー能力なので割と使われそう。
家庭と故郷の剣
ぱっと見、この剣とコンボで無限戦闘フェイズいけそうなのは戦導者、オレリアだけかな?
モラウグもと思ったけど謎のメインフェイズに上陸しなきゃいけない縛り強すぎるww
伍堂とか戦闘の祝賀者や港を滅ぼすものは、別で速攻がつけられるなら。
それにしてもその場でブリンクは危険ってフェリダーに教わらなかったのか。
まとめ
モダンホライゾン2の名にたがわぬ強力なカードが多数収録されているエキスパンションだとおもいます。
ウルザの物語とラガバンは本当に禁止スレスレのとこついてて、下手したらどっかしらのレギュレーションで禁止になると思う。
エッジングfoilとか、今回のスケッチ版は個人的には蛇足も蛇足で、いい加減種類増えすぎてわかりづらいし辟易としてる。拡張とか旧枠とかだけでおなか一杯。
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コメント
EDHでの禁止カードは無いと思います。
構築ではウルザの物語はモダン・レガシーで禁止秒読み。ラガバンはレガシーで100%禁止と読んでいいでしょう。モダンではまだ微妙な域です。
特にウルザの物語はモダンでの使用率がトップであり、青白コントロールですら4積みするという事態に発展してます。よって、まず間違いなくモダンでは禁止入りするでしょう。
他のカードは強力だけど構築で禁止になることはなさそうです。