ヴィクトリアマイル2026の全頭診断を、現時点で集められるデータを元に整理する。
この記事は最終予想ではない。
枠順、最終追い切り、当日馬場、実オッズ、当日トラックバイアスはまだ確定していないので、ここでは「現時点でどの馬を上げ下げしておくか」を整理する。
今回のポイントは、単純な東京マイル適性だけではない。
ヴィクトリアマイルはBコース替わり初週で行われるため、例年かなり速い時計が出やすい。ただし、同じ良馬場でも含水率次第で中身はかなり変わる。
たとえば、昨年のヴィクトリアマイルは勝ち時計1:32.1だったが、クッション値は8.9、芝含水率はゴール前17.0%・4角18.4%。良馬場表記でもかなり水分を含んだ馬場で、いわゆるカラカラの超高速良馬場とは別物として扱いたい。
一方で、今年が乾いたBコース替わりで本当に1分30秒台〜31秒前半の超高速マイルになるなら、1400m寄りのスピードや高速持ち時計を持つ馬の評価を上げる必要がある。
現時点の基本線は、極端なドスローではなく、平均〜やや速めの持続戦。逃げ候補はアイサンサン、エリカエクスプレスあたりで、エンブロイダリーも前走は逃げた。ただし、武豊騎手が東京マイルで極端な暴走逃げを打つイメージは薄く、エンブロイダリーも今回は控える可能性がある。
つまり、今年のヴィクトリアマイルは、
・Bコース替わりの高速馬場
・ただし馬場の乾き方で必要適性が変わる
・逃げ切りより、好位〜中団で脚を使える馬を重視
・後方一気は馬場とペースの助けが必要
・枠順と当日TBでかなり評価が動く
という前提で見ていく。
ここでの評価は「馬そのものの価値」ではなく、あくまで今回のヴィクトリアマイルという条件で、どこまで馬券対象として評価するかを整理したもの。
・S評価:今回の条件で本線候補、軸候補、または◎候補になり得る馬
・A評価:上位争いに加わる力があり、印の中心候補になる馬
・B評価:展開、枠順、当日TB、オッズ次第で相手に入る馬
・C評価:現時点では積極的に買う可能性は低い馬
現時点の評価一覧
| 評価 | 馬名 | 現時点の扱い | 短評 |
|---|---|---|---|
| S | エンブロイダリー | 軸候補 | 能力、状態、1600m適性、先行力のバランスが最も良い |
| A | ニシノティアモ | ◎候補 | 妙味込みで最も買いたい中穴候補 |
| A | クイーンズウォーク | ○候補 | 昨年VM好走馬。ただし超高速良なら少し下げる余地 |
| A | チェルヴィニア | ▲候補 | 復調気配。流れる東京マイルなら浮上可能 |
| A | ジョスラン | ▲〜○候補 | 東京向きの中距離質。中団を取れれば本線級 |
| A | カムニャック | △本線 | 能力は高いが気性と人気が鍵 |
| B | パラディレーヌ | △本線〜▲候補 | 馬体・距離短縮は良い。出遅れが最大リスク |
| B | ボンドガール | △穴上位〜▲候補 | 状態良好。競馬に参加できればかなり怖い |
| B | カナテープ | △穴上位 | 高速マイル適性は上位。差し届く馬場なら本線穴 |
| B | ココナッツブラウン | △穴 | 状態は良いが高速マイルの追走が課題 |
| B | エリカエクスプレス | 条件付き | 内前TB+消耗戦なら怖い |
| C | ドロップオブライト | 3列目穴 | 持ち時計・距離延長データで再浮上も本線までは遠い |
| C | ラヴァンダ | 薄め | 悪くないが高速持続戦では強調しづらい |
| C | カピリナ | 条件付き | スピードはあるが折り合いと前走内容が課題 |
| C | アイサンサン | 内前限定穴 | 本質1400m寄り。内前TBなら少しだけ |
| C | ケリフレッドアスク | 薄め | 力はあるが高速マイル向きとは言いづらい |
| C | マピュース | 評価控えめ | スムーズなら多少前進も、G1では強調材料不足 |
| C | ワイドラトゥール | 評価控えめ | 1400m色が強く、1600mでは展開待ち |
アイサンサン
評価:C
印:内前限定穴
ヴィクトリアマイル適性:B-
ストロングポイント
テンの出脚と先行力。馬体写真からも前側に重心が寄ったスピード型という印象で、東京1600mをゆったり差すというより、前半からスピードに乗せてどこまで粘れるかの馬。距離適性としては1600mより1400m寄りに見えるが、Bコース替わりで内前が止まらない馬場なら、このスピードは武器になる。
ウィークポイント
やはり1600mへの対応。流れひとつでこなせるとは思うが、東京マイルG1で最後まで踏ん張り切るには、内枠、内前TB、楽な先行が必要になる。ヴィクトリアマイルは速い時計が出やすい一方、逃げ切りが簡単なレースではない点も気になる。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは逃げ〜先行。
短評としては、内枠を引いてBコース替わりの内前が強いなら薄く拾う余地はある。ただし、外枠や差しが届く馬場なら評価は下げたい。現時点では本線ではなく条件付きの穴。
エリカエクスプレス
評価:B
印:条件付き
ヴィクトリアマイル適性:B+
ストロングポイント
前でスピードを持続する能力。肩から胸前の厚みが目立つタイプで、瞬間的な切れ味よりも、前半から脚を使っても簡単には止まらない形が合う。中山牝馬Sでは56kgを背負って4着。折り合い面のロスがありながら踏ん張っており、能力そのものはこのメンバーでも足りる。東京マイルで切れ味勝負に付き合うより、前で消耗戦に持ち込めれば面白い。
ウィークポイント
東京芝1600mで決め手勝負になった時の不安。京成杯AHで見せたように、溜めて速い脚を使う形では伸び負けるリスクがある。さらに、武豊騎手が東京の長い直線を意識して極端なハイペース逃げを打つかは微妙。馬の適性と騎手の乗り方が噛み合うかが争点になる。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは逃げ〜番手。
短評としては、内枠〜中枠、内前TB、平均以上の流れで上げたい馬。逆に外差し馬場やスロー瞬発戦なら下げる。能力はあるが、現時点では条件付き評価。
エンブロイダリー
評価:S
印:軸候補
ヴィクトリアマイル適性:A+
ストロングポイント
能力、1600m適性、状態、位置取り性能のバランス。阪神牝馬Sは57kgを背負って1着。同日の芝は外目の伸びが目立ったが、ルメール騎手は直線で左ムチを入れながらラチ沿いへ誘導しており、少なくとも騎手の判断として最内を避ける必要はないと見ていた可能性が高い。体つきも重さより素軽さが目立ち、トモの肉付きも3歳時より良く見える。逃げ専用ではなく、好位で溜める形にも対応できるなら、今回の軸候補として一番自然。
前走の阪神牝馬Sについては、逃げて勝った見た目だけで「前残り展開利」と処理するのは浅い。ただし、直線でルメール騎手があえてラチ沿いへ誘導していた点を考えると、最内が完全に悪かったとは言い切れない。外伸び傾向はあったが、内が絶望的に悪い馬場ではなかった、というくらいの評価が妥当だと思う。
ウィークポイント
人気。1番人気想定で、軸としての信頼度は高い一方、◎として回収期待値を取りに行く馬ではない。また、前走逃げから本番で控える形になった時、力みなく運べるかは確認したい。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは好位〜好位差し。
短評としては、現時点で最も軸候補にしやすい。馬体・状態面でも下げる材料は少なく、能力で馬券内に来る可能性は高い。ただし、馬券はこの馬を軸にしつつ、相手で回収を作る形にしたい。
カナテープ
評価:B
印:△穴上位
ヴィクトリアマイル適性:A-
ストロングポイント
東京芝1600mと高速決着への適性。持ち時計上位3頭に入る馬で、乾いたBコース替わりの高速戦になった時に評価を上げたいタイプ。阪神牝馬Sは6着だが、1馬身ほど出遅れて後方からの競馬。5か月ぶりでもあり、前哨戦としては悲観しすぎなくていい。馬体も休み明けを叩いて少し締まってきた印象で、叩き2走目の上積みは見込める。
阪神牝馬Sは出遅れ、休み明け、完調手前での6着。前有利寄りのレースで位置を取れなかったことを考えれば、着順だけで評価を下げる必要はない。堀厩舎のコメントでも前走時より動けているというニュアンスがあり、叩き2走目の前進は見込める。
ウィークポイント
位置取りと状態のピーク感。今回のフォトパドックは引き締まってきているが、昨夏ほどの筋肉の張りまでは感じない。さらに、また出遅れて後方になると、Bコース替わりの東京マイルでは物理的に届かない可能性がある。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団後方〜後方。
短評としては、乾いた高速馬場や外差しTBならかなり面白い。内前が止まらない馬場なら評価を下げるが、持ち時計上位馬としては軽視しづらい。
カピリナ
評価:B
印:条件付き
ヴィクトリアマイル適性:B
ストロングポイント
スピード能力そのもの。前走はやや負けすぎだが、2走前には1:32.2で走っており、速い時計に対応する下地はある。馬体面でも5歳を迎えて引き締まってきたという陣営コメントがあり、以前より大人になっている可能性はある。
ウィークポイントは折り合い。阪神牝馬Sではかなり掛かって後ろ目インから伸びず、1600m自体はスタミナ面でこなせても、折り合い面では1200〜1400mの方が力を出しやすい可能性がある。東京マイルG1で折り合いを欠くと、最後の直線で脚が残らない。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団〜中団後方。
短評としては、能力の一端はあるが、今回積極的に上げるには材料不足。人気がなく、内で脚を溜められる枠なら薄く考える程度。
カムニャック
評価:A
印:△本線
ヴィクトリアマイル適性:A-
ストロングポイント
ローズSや阪神牝馬Sで見せた高速戦への対応力。阪神牝馬Sは57kgで2着。勝ち馬エンブロイダリーと同斤量で、前がなかなか止まらない流れの中を差してきた点は素直に評価できる。ローズSもハイペースを好位外で受け、4角接触不利がありながら勝ち切った内容で、数字上の着差以上に強い。距離短縮で折り合えたことも収穫で、今は2400mをこなす馬というより、マイル〜1800m寄りにシフトしている可能性が高い。
馬体は、ローズSほど完璧ではないが、秋華賞ほど悪くもない。黒く見せる点は気になるが、ガレている感じはなく、最低限力は出せる状態に見える。寸評でも、3歳時より肉付きが良くなり、マイルでも流れに乗れそうなパワフルさがあるとされている。
ウィークポイントは気性と人気。カムニャックは当日のテンションがかなり重要な馬で、発汗や入れ込みが強いと一気に信頼度が落ちる。さらに想定2番人気付近なら、ヴィクトリアマイルの人気傾向としても過信はしづらい。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは好位〜中団。
短評としては、能力は上位。ただし、馬券では厚くしすぎない。パドックで平常心、枠で壁を作れる、極端なハイペースにならない、という条件が揃えば○候補まで上げる余地はある。
クイーンズウォーク
評価:A
印:○候補
ヴィクトリアマイル適性:A-
ストロングポイント
昨年ヴィクトリアマイル好走のリピーター実績。ヴィクトリアマイルは過去にも同じ馬が繰り返し好走するケースが多く、東京1600mで一度結果を出している事実はかなり重い。昨年の勝ち時計は1:32.1。さらにキズナ産駒は近年このレースで存在感があり、血統面からも舞台適性は評価できる。馬体も金鯱賞時より余分な丸みが抜け、G1へ向けて状態を上げているように見える。
ウィークポイント
昨年のヴィクトリアマイルの馬場解釈。昨年は良馬場表記でもクッション値8.9、芝含水率17.0%・18.4%で、かなり水分を含んだ馬場だった。そこで1:32.1なら、標準〜ややソフト寄りの東京マイル適性は証明済み。ただし、今年が含水率10〜12%台まで乾いて1分30秒台〜31秒前半の勝ち時計になるなら、純粋な最高速レンジには少し不安が残る。
また、大型のストライド型なので、内で包まれる形もあまり歓迎ではない。中枠〜やや外でスムーズに運びたい。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団差し。
短評としては、標準〜やや含水多めの東京マイルならかなり買いやすい。逆に今年が本当に乾いた超高速馬場になるなら、○固定ではなく▲〜△本線へ少し下げる余地は残したい。
ケリフレッドアスク
評価:C
印:薄め
ヴィクトリアマイル適性:B-
ストロングポイント
近走で後方から脚を使えている点。福島牝馬Sでは57キロを背負いながら後ろから伸びており、能力自体は低くない。中山牝馬Sでも外を回してそれなりに伸びており、時計や上がりが掛かる状況なら浮上できるタイプに見える。
ウィークポイント
今回の舞台が高速東京マイルであること。もっと時計が掛かる状況や2000m寄りの方が良さそうで、ヴィクトリアマイルの高速追走に対応できるかは不明。位置取りも後ろになりそうで、Bコース替わりでは届かないリスクが高い。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは後方。
短評としては、能力不足で即消しというより、条件が少しズレる。道悪寄り、差し届くタフな馬場になれば薄く考えるが、現時点では評価控えめ。
ココナッツブラウン
評価:B
印:△穴
ヴィクトリアマイル適性:B+
ストロングポイント
状態の良さと長く脚を使える持続力。フォトパドックでは腹回りがすっきりしており、エリザベス女王杯時よりマイル寄りに作ってきた印象がある。小倉牝馬Sは出遅れ、寄られる不利、外ロスがありながら3着。内容としては悪くない。
本質は中距離寄りだと思うが、陣営はこの距離が一番しまいを生かせるという趣旨のコメントをしており、1600m自体を完全に嫌う必要はない。東京で外から長く脚を使う形ならチャンスはある。
ウィークポイント
高速マイルの追走。前が止まらないBコース高速馬場になると、最後は伸びているが届かない4〜6着のイメージがある。気性的に細くなりやすいタイプでもあるので、当日の馬体重とテンションも重要。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団後方〜後方。
短評としては、外差しTBならかなり面白い。内前高速なら下げ。状態は良いので、当日馬体を維持できていれば3列目〜穴で残したい。
ジョスラン
評価:A
印:▲〜○候補
ヴィクトリアマイル適性:A-
ストロングポイント
東京向きの持続力と状態。全兄がエフフォーリアという血統背景からも、本質は純マイラーではなく、東京で長く脚を使う中距離質の能力馬という見立てが自然。小倉牝馬Sはクッション値10.5、芝含水率7.8%・7.2%の硬めで乾いた馬場。そこで54kgとはいえ外を回して勝ち切っており、軽い馬場でのトップスピード不足を心配しすぎる必要はない。
小倉牝馬Sでは外枠から一番速いくらいのスタートを決め、中団に取り付けた点が大きい。小倉2000mは外枠不利になりやすい条件で、そこを外から運んで勝ち切った内容は単なる展開利ではない。馬体も無駄な重さが少なく、東京マイルへ向けて重苦しさは感じない。
ウィークポイント
1600mの追走。小倉牝馬Sのスタート性能は魅力だが、ヴィクトリアマイルのG1マイルで同じように流れに乗れるかはまだ確認が必要。Bコース内前高速で前が止まらないと、能力を出す前に届かない可能性もある。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団。
短評としては、マイル馬として買うのではなく、東京で長く脚を使える中距離質の能力馬として買う馬。中団を取れそうな枠なら本線級。後方になりそうなら少し下げたい。
チェルヴィニア
評価:A
印:▲候補
ヴィクトリアマイル適性:A-
ストロングポイント
復調気配と東京向きのストライド。前走の中山記念は5着だが、やや出負けして中団後方から。直線では前が詰まり、しっかり追えたのは残り200m付近からだった。それでも坂上からグイッと伸びており、着順だけで評価を下げる内容ではない。馬体も以前より腹回りが締まって見え、太め不安はかなり軽減した。
マイルCSもスローで前有利の中、中団後ろから脚を使った内容。結果は10着だが、上位を先行馬が占める流れで最高速だけを要求されたぶん、この馬には少し忙しかった。上がり3Fだけの切れ味勝負では限界があるが、流れて後半4F〜5Fの持続力が問われる東京マイルなら浮上できる可能性がある。
ウィークポイント
やはり本質が1800〜2000m寄りに見えること。純粋な高速マイルの最高速勝負になった時、前半から忙しくなりすぎると少し不安がある。体重管理も重要で、大幅増なら下げたい。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団差し。
短評としては、復調気配があるなら普通に買い目候補。流れる東京マイルでスムーズに外へ出せるなら、馬券内は十分ある。中位人気で残るなら面白い。
ドロップオブライト
評価:C
印:3列目穴
ヴィクトリアマイル適性:B+
ストロングポイント
持ち時計と距離延長ローテ。ヴィクトリアマイルは極端な高速マイルになりやすく、持ち時計上位馬は無視しづらい。近年は1200〜1400m寄りのスピードを持つ距離延長馬も好走しており、データ面では再検討対象に入る。
前走は展開不向きに加えて直線でスムーズさを欠いた内容なら、巻き返しの余地はある。人気がかなり薄いなら、3列目で拾う意味はある。
ウィークポイント
個別能力評価ではカナテープやボンドガールほど強く推し切れないこと。京成杯AHやターコイズSの好走は、前有利TBや展開利の補正も必要。G1で中団から速い上がりを使って差し込む裏付けはまだ弱い。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団〜中団後方。
短評としては、データ穴として復活。消しではないが、本線ではなく3列目候補。乾いた超高速馬場になった時に少し評価を上げたい。
ニシノティアモ
評価:A
印:◎候補
ヴィクトリアマイル適性:A-
ストロングポイント
状態、東京向きの馬体、人気妙味のバランス。中山牝馬Sは56kgで5着。外枠の影響で位置を取り切れなかったが、後ろ目から脚は使っており、崩れにくさは示した。馬体は無駄肉が少なく、細すぎもしない。短距離馬の硬さというより、東京でストライドを伸ばせる形に見える。
上原佑紀厩舎と津村騎手の組み合わせも良く、津村騎手が1週前追い切りに乗っている点も勝負気配としては悪くない。過去10年で4〜6番人気は4-4-3-19、複勝率36.7%と妙味ゾーンになっており、この馬がそのあたりの人気で収まるなら馬券的にもかなり面白い。
ウィークポイント
高速マイルの追走。久々のマイルで、前半から流れた時にどこまで位置を取れるかは課題。超高速の内前馬場になり、前が止まらない形だと少し厳しい。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団差し。
短評としては、現時点の◎候補。能力最上位というより、人気・状態・東京適性のバランスで最も買いたい馬。中団から脚を使える馬場なら強く買いたい。
パラディレーヌ
評価:B
印:△本線〜▲候補
ヴィクトリアマイル適性:A-
ストロングポイント
馬体と距離短縮。500kg超の大型馬だが、今回の写真では太さより引き締まりが目立つ。前後の筋肉量は十分で、重い中距離馬というより、マイル〜1800mでパワーとスピードを使うタイプに見える。中山牝馬Sは56.5kgで3着、ローズSも不利込みで内容は悪くなく、能力面で大きく見劣る馬ではない。
ローズSでは2馬身出遅れたうえ、直線もスムーズさを欠いた。ユーザー集計では2F目〜ゴールまでの8F合計がカムニャックと同じ91.0で、不利を考えると数字以上に強い内容だった可能性がある。福島牝馬Sの8着も、2馬身出遅れから後方4頭分外を回す競馬。小回り1800mであの形なら、条件不適合として見直せる。
ウィークポイント
完全にゲート。ローズS、福島牝馬S、中山牝馬Sと出遅れが続いており、癖として扱うべき。ヴィクトリアマイルのBコース替わりで出遅れると、いくら能力があっても届かない。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団後方〜後方。
短評としては、状態と適性はかなり良い。出遅れ込みで届く馬場なら本線まで上げたい。内前高速なら危険な人気薄になる。
ボンドガール
評価:B
印:△穴上位〜▲候補
ヴィクトリアマイル適性:A-
ストロングポイント
東京マイル適性と今回の状態。小倉牝馬Sは55.5kgで2着。大外寄りから最後方の外に近い位置になりながら、直線は差し切る勢いで伸びていた。新馬戦でチェルヴィニアをねじ伏せた時のように、東京で先行〜中団から後半を持続する競馬ができれば強い。今回の馬体も近走の中ではかなり良く、状態面で消す理由は薄い。
小倉牝馬Sは、外枠から最後方の一番外の位置になりながら、最後は差し切る勢いだった。ジョスランのスタートの良さは武器だが、位置取りと外枠のロスを考えると、ボンドガールもかなり強い内容だったと思う。
ウィークポイント
ゲート、折り合い、位置取り。中山牝馬Sでは3馬身出遅れて10着。上がりは使っているが、あの形ではG1の東京マイルでは届かない。武豊騎手の時は追い込み一辺倒だったが、それは気性を考えた選択でもある。丹内騎手がG1本番でいきなり先行策を取れるかは半信半疑。後方からそこそこ伸びて掲示板前後、というパターンは普通にあり得る。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団〜中団後方。
短評としては、状態だけならかなり買い。内〜中枠で落ち着いていて、競馬に参加できるなら▲まで上げたい。外枠や出遅れ気配なら△穴止まり。
マピュース
評価:C
印:評価控えめ
ヴィクトリアマイル適性:B-
ストロングポイント
スムーズなら脚を使える余地があること。陣営コメントでも持ち直しているという話があり、状態面で完全に見切る必要はない。
ウィークポイント
G1で強調するだけの材料が少ない点。キャピタルSの相手関係を考えると、もう少しやれてほしかった。今回のメンバーに入ると、能力比較でもレース質適性でも上位に押し上げる根拠が弱い。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団〜中団後方。
短評としては、スムーズな競馬でどこまでという馬。現時点では積極的に買う評価まではしづらい。
ラヴァンダ
評価:B
印:薄め
ヴィクトリアマイル適性:B
ストロングポイント
スロー寄りの瞬発戦での強さ。阪神牝馬Sは8着だが、中団インでロスなく運んで伸び切れなかった内容を見ると、速い時計の持続戦よりも、もう少し溜めて脚を使う形の方が合う。広いコース自体は悪くないし、状態面も大きく悪いとは見ない。
ウィークポイント
高速持続戦への不安。阪神牝馬Sでは中団インでロスなく運びながら伸び切れず、速い時計の持続戦になると少し厳しい印象がある。今回も乾いたBコースで1分31秒前後の決着になると、上位評価馬との差が出そう。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは中団。
短評としては、馬体で消すほど悪くないが、人気ほど買いたい材料は薄い。時計が少しかかる馬場、スムーズな枠、オッズが残る場合だけ薄く。
ワイドラトゥール
評価:C
印:評価控えめ
ヴィクトリアマイル適性:B-
ストロングポイント
展開がハマれば末脚を使えるところ。1600mはダメではないという陣営コメントもあり、完全な距離不適ではない。
ウィークポイント
1400mと1600mでパフォーマンスの差があるように見える点。好走時は展開の助けがあることも多く、ヴィクトリアマイルの高速マイルで上位に来るには、かなり条件が必要になる。
ヴィクトリアマイルの予想ポジションは後方。
短評としては、展開待ち。外差しTBで前が崩れるなら薄く考える余地はあるが、現時点では評価控えめ。
現時点のまとめ
現時点での軸候補はエンブロイダリー。
1番人気想定で妙味は薄いが、能力、状態、先行力、1600m適性のバランスは最も良い。結構粗探ししたけど、割と本番見据えないで前哨戦を逃げて勝ったくらいしか出てこない。馬券ではこの馬を軸にして、相手で回収を作る形にせざるをえないか、抗いたいが。
◎候補はニシノティアモ。
能力最上位というより、人気とのバランスを含めた期待値枠。馬体は東京向きで、状態も良く、流れるマイルなら浮上できる。ハーデス銀行の引き落とし窓口こっちだった可能性ある。
○候補はクイーンズウォーク。
昨年VM好走のリピーター実績は大きい。ただし、昨年は含水率が高い稍重寄りの良馬場だったので、今年がカラカラの超高速馬場になるなら少し下げる余地はある。
▲候補はチェルヴィニア、ジョスラン。そこに、条件次第でパラディレーヌ、ボンドガール、カナテープをB評価の上位穴として加える形。
チェルヴィニアは復調気配と東京向き。ジョスランは東京向きの中距離質。パラディレーヌは馬体・距離短縮が良いが出遅れリスク。ボンドガールは状態良好で、競馬に参加できればかなり怖い。カナテープは高速時計対応と叩き2走目の上積みが魅力。
穴で面白いのはパラディレーヌ、ボンドガール、カナテープ、ココナッツブラウン、ドロップオブライト。
特に乾いた超高速馬場ならカナテープ、ボンドガール、ドロップオブライトの高速時計組は軽視できない。逆に含水率が高めで少し時計がかかる良馬場なら、クイーンズウォーク、チェルヴィニア、ジョスラン、パラディレーヌの中距離質を強めに見たい。
人気ほど信頼しない可能性があるのはカムニャックとラヴァンダ。
カムニャックは能力上位だが、当日の気性と人気のバランスが難しい。パドックでポジティブな気配なら上げ要素。
カムニャックも多少馬場荒れたほうが良いタイプかも。
ラヴァンダは悪い馬ではないが、今回の高速持続戦で強く買うにはもう一押し欲しい。
枠順で上げたいのは、内〜中枠で好位〜中団を取れる馬。
具体的には、エンブロイダリー、ニシノティアモ、ジョスラン、ボンドガール(新馬戦の再現できるなら)、エリカエクスプレスあたり。
当日TBで大きく評価が変わるのは、クイーンズウォーク、カナテープ、ボンドガール、パラディレーヌ、ココナッツブラウン、エリカエクスプレス。
内前ならエリカエクスプレス、アイサンサンを少し上げる。外差しならカナテープ、ボンドガール、パラディレーヌ、ココナッツブラウンを上げる。
現時点の結論としては、
軸候補:エンブロイダリー
◎候補:ニシノティアモ
○候補:クイーンズウォーク
▲候補:チェルヴィニア、ジョスラン
△本線〜穴上位:カムニャック、パラディレーヌ、ボンドガール、カナテープ
△穴〜3列目:ココナッツブラウン、ドロップオブライト、エリカエクスプレス
という整理になる。
枠順、最終追い切り、当日馬場と実オッズが出た段階で、最終予想は別記事で改めて整理する予定。

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