昔、営業をしてる時同僚の先輩に喫煙室で「人の話を聞かないのによく数字取れるよな」と言われたことがある。
昔から得手不得手はハッキリしていた方で、営業も初めてやった時はテンパって何も話せないで、「このままじゃ採用は正直厳しい」と言われるレベルだった。
しかし意外なことに半年もたつと同期は全員辞めていて、残ったのは自分だけ。
1年もたつと凄い数字を取るタイプではないけど毎月真ん中よりは上くらいのそこそこの成績をコンスタントに残すことができるようになっていた。
会話のパターンを覚えこんでしまえばあとはそれが響く人を見つけるだけなので地道なコツコツ作業に営業という仕事を落とし込めたのだ。
しかし、パッケージサービスを売る仕事からシステムの受注生産系の営業に変わり、客との会議や資料作成が増えていくと月の行動をスケジューリングしてマルチタスクでこなしていかなければいけない事が増えていくとケアレスミスが増えて仕事に自信が無くなっていった。
タイトル通りの人の話を聞かない才能を持っていることはアッパーイーストサイド界隈でも有名なのでお会いしたことある方ならご存知かもしれないが、この度、めでたく、この才能に名前を授かることと相成った。(およそ6年ほど前)
ADHDだってよww
ADHDとは、日本語で言うと注意欠陥・多動性障害という神経発達症系の病気らしい。
メンタルクリニック系で診察受ける病気だけど鬱では、ない。
なんか【不注意】【多動性】【衝動性】で症状が振り分けられるらしいんだけど、大まかな主症状は下記の通り
・人の話を集中して聞けない
・約束を忘れてしまう
・約束の時間にいつも間に合わない
・部屋が片付けられない
・外出の準備がいつも間に合わない
・金銭の管理が苦手
・仕事(課題)の締め切りに間に合わない
・仕事(課題)でケアレスミスがよくみられる
・衝動買いしてしまう
・簡単に気をそらされる、細部をミスする、物事を忘れる
・ひとつの作業に集中し続けるのが難しい
・その作業が楽しくないと、数分後にはすぐに退屈になる
えっ!?それってタダのダメな人じゃんwwwwwwww
以下、医師との診断会話内容。
医師「ADHDは幼少の時から症状が出てることが多いです。何か心当たりはありますか?」
ボク「そういえば小さいころから集団行動はとにかく苦手で、よく学校を抜け出してました。日光へ林間学校に行った時も、集団行動中に同級生と摩擦が生じて宿舎を抜け出して教員と現地のスタッフの人たちに山狩りされたことがあります」
即診断書を書いてくれたよね
翌翌週の医師との診断会話
医師「その後お薬の効き目はどうですか?お渡ししたADHDの冊子で気づいた点などありますか?」
ボク「そういえば、脳の小さいダメージが原因とされる説もあると書いてあったのを見てふと思い出したのですが、3歳のころ、公園で大人が野球をしていて、すっぽ抜けたバットがおでこの右にあたって頭蓋陥没で救急車に運ばれて7針縫う手術になったことがあります」
※右前頭前皮質
注意をそらさずに我慢すること、自意識や時間の意識に関連している
最初に処方されたお薬、今週は倍の強さのになったんだけどwwwwwwwwwww
と、まあ明るく書いてみたけど、この病気はまず、健常者からは理解されない。
なぜなら人なら普通にできて当たり前のことができないことを理解されないからだ。
「遅刻が多い。努力でなぜ改善できない?」
「なぜケアレスミスが減らない?」
「なぜ、言われた事が上書きされてその作業を先にやってしまっている?」
しかもこれらは悪質でだらしない人と周りからは見えてしまい、脳の構造の問題には見えないからだ。
正直これはADHDの人間でも努力の問題で、直せる(たまにやらかすが)
病気を理由にしたくないのはもっともだ。
しかしこの病気で苦しんでる人はいて、周りと上手く擦り合わせられず悩んでる人もいる。
なのでこれから話すのは、ADHDが同僚に居ても、円滑に仕事できるよっていう方法を話そうと思う。
普通の人とは改善の仕方、考え方のもっていきかたが別で、ADHD患者には自分なりのルーチンワークに落とし込める方法が必要で、具体的にどうすればよいかわかりやすい資料を見つけた。
自分自身この資料を見て思い当たるポイントが多く、もしADHDぽい人が職場にいたらお互いが意識してこう動くととても円滑になるのではないかと思う。
札幌市が出してるADHDの人が仕事が円滑にできるように例を出している資料
参考:https://www.city.sapporo.jp/koho/pamphlet/
兎に角あいまいな表現、裁量をまかせられるものが苦手。
けど決まった量さえわかれば他の人より完成度の高いものを作る事には優れている。
色々なものをマルチタスクでやらせるより一つのことを集中してやらせると、とても作業精度と作業スピードが速くなる。
上司と同僚と三人で作業をしてる時に、上司から言われてる作業をやってたのだが同僚の作業を少し手伝ってと言われて手伝ったことがある。(作業内容的にはついでで出来る内容だったので安請け合いした)
その後、戻ってきた上司からはなぜ言われたことをやってないと激怒されたことがある(納期が遅れていたとかではなく単純に命令した作業をしていなかった事に激怒された)
作業の優先順位が基本的に上書きされたものから解決しいくので(MTGのスタックと一緒だね!)最初に優先順をきっちり話し合って決めることは重要だと学んだ。
迷う要素、わからない要素があると、途端に作業優先度がとっちらかって全ての作業とパフォーマンスが落ちる。
逆に迷う要素を排除し、一本道になった時のパフォーマンスは高い。
正確な指示を出すとか、優先順位を明確にするとか、きっちり仕事の成功見本を見せるとか、仕事の精度上げる上でも重要だし当たり前の事だよねってのはある。
ただ、意外とこのあたりが「わかるだろ」とか「察しろよ」で曖昧なことしか言わないのに異常にADHDだからって叩く輩もいるのは事実なんだ。
なぜ健常者がADHDに合わせなきゃいけないって思う人もいるかもだけど、チームの中でベストエフォードを出すためにはどのみちやった方が良いことしか書かれていないので、それでみんな気持ちよく仕事ができるようになるんだったら良いかなって思って自分の身の上話も含めて紹介してみました。
まあ、自分の症状が他の人と同じなのかってその人じゃないとわからないとは思うけど、
そのうち飲んだ薬の感想とかこの病気に対する国の補助の事とかも書いていきたいな。
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